お世話になった女性は私がニューヨークに来てすぐのころから約2年間、
個人的にアシスタントをやらせていただいていた方です。
子どもが生まれてからは生活のリズムが変わり、
なかなか会う機会が持てていなかったのですが、
それでも時々メールをやり取りさせてもらっているとても尊敬する大好きな方です。
そんな身近な方にとっての大切な方が先週亡くなったという知らせに私も動揺せずにはいられませんでした。
くしくも東日本大震災から5年が経ったころ。
改めて生と死というものを考えさせられる時間となりました。
地震があったとき、私もまだ東京で働いていました。
オフィスビルの9階にいて、ビルが倒壊するんじゃないかというほどの揺れ、そして恐怖。
ビルが崩れたら今日このまま死んでしまうかもしれない、という恐怖。
その日、家まで何時間もかけて歩いて帰ったこと。
家族と連絡が取れたときの安堵感。
テレビに映し出される被災地の映像に釘付けになった日々。
停電で真っ暗な街を歩くときの恐怖。
計画停電で電気のない暮らしの静寂さ。
空っぽになったスーパーの棚。
いろいろなことが思い出されます。
震災から3ヶ月後、ボランティアをさせてもらうために石巻と女川を訪れました。
津波にすべて流されて、残された瓦礫の山。爆弾でも落とされたのかと思うほど跡形もない港町。
そのときの光景は目を疑うものばかりで、今でもはっきりと脳裏に焼きついています。
3.11。
あの日のことを思い出すと、なんの非もなく人の命は突然奪われてしまうことがあることを突きつけられます。
多くの人にとってもそうであるように、私にとってもそれは人生観を変える1日となりました。
今こうして将来のお金のことについて思い悩んでプランを組んでいてもそれが全く意味のないものになるかもしれない。
でもそうした未来への備えをしなくていいわけではない。
ただ、未来のために今を我慢するのではなくて、今を生きながら未来を考える。
今の喜びも楽しみも大切にしながら暮らしていきたい。
いつ人生最後の日が訪れても悔いが残らないような生き方をしていたい。
改めて今そう思います。
今を生きる。
no day but today.
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